初めて消費者金融からお金を借りたいので、アコムとプロミスのどっちの方が良いか悩んでいる方は多いでしょう。
確かにどちらも大手消費者金融として長い歴史と実績があり、安心して利用できますが、実際は細かい点で違いがあります。この「違い」がある利用者にとって致命的なものとなる可能性もあるため、見逃されやすい無利息期間の開始日などに注目して比較考慮することは重要です。
そこで今回はアコムとプロミスの基本情報の比較にくわえそれぞれどのような違いがあるのか、さまざまな視点から解説していきます。
まずはアコムとプロミスの基本情報を比較
最初に大手消費者金融であるアコムとプロミスの基本情報を比較してみましょう。次の表をご覧ください。
比較項目 | アコム | プロミス |
運営会社 | アコム株式会社 | SMBCコンシューマーファイナンス |
金利(実質年率) | 3.0%~18.0% | 4.5%~17.8% |
融資限度額 | 800万円 | 500万円 |
最短審査・融資時間 | 最短20分 | 最短3分 |
無利息期間 | 最大30日間 | 最大30日間 |
クレジットカード発行 | あり | あり |
電話での在籍確認 | 原則なし | 原則なし |
専用アプリ | あり | あり |
公式サイト | アコム | プロミス |
アコム
アコム株式会社の「アコム」は、2024年3月時点で約170万人の利用者がいるとされる消費者金融であり、創業から80年、金融業開始から40年以上の長い歴史があります。
アコムでは最大800万円借りることができます。もちろん最大金額なので初回から満額借りるのは難しいですが、車の購入など大口利用の予定がある方にもおすすめできます。
アコムの利率は「3.0%~18.0%」と、消費者金融としてはごく一般的な金利です。最低金利が「3.0%」と低めであるため、利用実績を積み上げていくことにより、低金利で借りられる可能性が高くなります。
その他30日間の無利息期間があったり、オリジナルのクレジットカード発行に対応しているなど、万人におすすめできるサービスの充実性と、審査の柔軟さが特徴です。
プロミス
SMBCコンシューマーファイナンスの「プロミス」は、2024年3月時点で約160万人以上の利用者がいるとされる大手消費者金融であり、創業から約60年の歴史があります。2012年には三井住友フィナンシャルグループとなりましたが、プロミスは銀行系カードローンではなく、消費者金融のままです。
プロミスの融資限度額は500万円と、消費者金融としては一般的です。金利は「4.5%~17.8%」となっておりこちらも平均的ですが、最高金利を「18.0%」に設定しているところが多い中、プロミスは「17.8%」であるため、他社よりも若干返済金額が少なくなります。
その他30日の無利息期間がある点や、原則職場連絡なしでの融資が可能なところがメリットとなります。また専用アプリは使いやすいとの評価が高く、申し込みから借入までのステップをすべてアプリ上で完結できる点がメリットとなります。
アコムとプロミスを徹底比較!
次はアコムとプロミスを、11の比較項目から徹底的に比較していきます。
①アコムとプロミス、審査通過率が高いのはどっち?
アコムとプロミスともに「審査に通りやすい」消費者金融として認知されています。具体的な審査通過率は両者ともに公開していませんが、それぞれが公開している「新規成約率」を参考に比較した場合、次のようになります。
上記のとおり、アコムは約2から3人に1人、プロミスは約3人に1人が審査に通過するといえます。プロミスの成約率も十分高いですが、アコムはさらに成約率が高く、審査に通りやすい消費者金融だといえます。
ちなみに公表されている成約率は2024年7月現在のものであり、実際は月ごとに変化しています。そのため、この数字が直接的に「審査のとおりやすさ」を指し示しているわけではありません。プロミスも最新データより成約率が高いタイミングは存在するため、あくまで参考値として捉えることをおすすめします。
②アコムとプロミス、金利が安いのはどっち?
消費者金融を決めるとき、金利で比較するのは重要です。金利が低い方が、長期間の返済に伴う返済額が安くなるからです。アコムとプロミス、それぞれの金利(実質年率)は次のとおりです。
上記のとおり、どちらも特別低金利なわけではなく、消費者金融としては一般的です。銀行系ローンより金利が軒並み高いのは、より多くの人に融資するため貸倒れリスクも高く、そのリスクヘッジをするために高いとされています。
初回利用に関しては、最高金利が若干低いプロミスの方が返済額が安くなる可能性があります。しかし無利息期間を活用すれば、どちらも借りた分だけを返済するだけで済みます。無利息期間の開始日については、また後ほど解説します。
③アコムとプロミス、周囲にバレる可能性があるのはどっち?
消費者金融を利用したときの「周囲にバレる可能性」を比較する際は、それぞれの郵送物なしでの申し込み有無と、申込時の在籍確認方法について確認しましょう。アコムとプロミスの比較結果は次のとおりです。
このとおり、アコム・プロミスともに郵送物なし・職場連絡による在籍確認の実施も原則ないため、どちらも周囲にバレずにお金を借りることができます。そのため同居家族がいる方や、会社の規模が小さく噂が広まりやすいことを懸念している方でも安心できます。
ただし、上記のメリットが適用されないケースもあります。たとえば返済が長期にわたって滞った場合は、自宅に督促書類が郵送されることがあります。また審査の結果、職場連絡が必要と判断された場合は、申込者本人の同意のもと実施されます。
④アコムとプロミス、返済総額を減らせるのはどっち?
消費者金融を総返済額で比較する場合、仮の金額を立ててシミュレーションするのが最適ですが、まずはその前に双方が公表している、それぞれの返済方式に注目してみましょう。
これだけだとアコムとプロミスはそれぞれ異なる返済方式を採用しているように見えますが、実態はほぼ同じものです。
まず表記は異なりますが、どちらも「元利定額リボルビング方式」です。そのため、次のような特徴があります。
- 追加借入しない限り、毎月の返済額は変わらない(一定である)
- 返済額の内訳は「元金+利息」であり、期間が進むと元金の割合が高くなる
上記の特徴だけを見るといわゆる「リボ払い」の一種となりますが、それに加えアコムとプロミスは「借入時残高スライド」であるため、次の特徴が付加されます。
- 毎月の返済額は、最終借入時の借入残高に応じてスライドする
- 追加で借入すると、毎月の返済額が変動する
要するにアコムもプロミスも初回借入のまま返済していれば、返済金額が変わることなく返済を続けられます。仮に追加で借入しても返済負担が大きく増えるわけではありませんが、完済までの期間が延びてしまうため注意が必要です。
以上のとおりアコムとプロミスは同じ返済方式を採用しているため、最終的な総返済額の違いに関しては、若干異なる金利の違いに再度注目する必要があります。
- アコム:3.0%~18.0%
- プロミス:4.5%~17.8%
アコムはプロミスよりも1%以上最低金利が低いため、主に2回目以降の借入や高額な借入をした際に、総返済額が低くなる可能性があります。
それに対してプロミスは、アコムよりも「0.2%」だけ最高金利が小さいです。些細な差ですが、少額の初回借入は最高金利が適用されることが多いため、プロミスよりも若干返済額が安くなる可能性があります。
以上の点を踏まえて、50万円を2年で完済する場合の月々の返済金額と総返済金額をシミュレーションしてみます。どちらも最高金利が適用されたものと仮定した場合、結果は次のとおりです。
- アコム:599,079(利息分:99,079円)
- プロミス:597,923(利息分:97,923円)
結果的に、プロミスの方が「1,156円」だけ総返済額が安くなりました。あくまで初回借入時にどちらも最高金利が適用された場合の結果であるため、アコム・プロミスそれぞれのシミュレーションツールを利用して借入前に試算することをおすすめします。
⑤アコムとプロミスで新規利用者数が多いのはどっち?
消費者金融の新規利用者数を比較したいなら、月次データに掲載されている新規の顧客数を参照してみましょう。比較結果は次のとおりです。
- アコム:27,805人
- プロミス:27,902人
上記のとおり、最新データの2024年7月時点における利用者数はプロミスが100人ほど多いだけで、ほぼ同じだといえます。ちなみにアコムは前年同期比で「-4.1%」と減っていますが、プロミスは前年同期比で「2.0%」と上がっています。
⑥アコムとプロミス、利便性が高いのはどっち?
消費者金融の利便性は、専用アプリの有無や対応機種、機能の使いやすさ等によって比較できます。まずアコムとプロミスどちらも、次のような専用アプリを用意しています。
アコム・プロミスのアプリはどちらもアプリ単体での申し込みや融資に対応しており、カードがなくてもお金を借りることができます。また好きなタイミングでコンビニATMから返済できるため、余裕のあるときに繰り上げ返済して返済を短期化したい方にも便利です。
⑦アコムとプロミス、口コミが良いのはどっち?
消費者金融の評価を左右する要素の一つに、申し込んだ人や利用者が投稿する口コミがあります。実際に挙げられている口コミを紹介します。
アコムの口コミ
親族の不幸が続出したせいで資金面に問題が生じ、50代にしてかなり危機的な状況になっていたところ、アコムの広告を見つけた。肉体的にも精神的にも参っていたところ、アコムからお金を借りることができたのでとても助かった。アコムには感謝している。(50代女性)
アコムは返済が容易だと聞いていたので申し込んだ。実際にネット申し込みを行い、対面審査なしで借入できたので良かった。限度額は自分が希望した金額にはならなかったが、返済が困難になる可能性を考えると、低くて良かったのかなと思う。返済も誰にも頼らずできたし、借りる側としては安心感がある。(50代女性)
プロミスの口コミ
消費者金融は今まで利用したことがなかったので緊張しており、さらに気持ちが落ち込んでいたので不安だったが、実際に問い合わせてみたところ、スタッフの人は皆優しく対応してくれた。最初の申し込みでは否決になってしまったが、その後提案してくれた代替案では借りることができたので、感謝している。(40代女性)
すぐにお金が必要になってしまったので、ネットの口コミだけを頼りに消費者金融を探したところ、プロミスが評価が高かったのでここに決めた。良いところは申込みが店舗まで行く必要がなくネットで完結するところであり、難しい手続きは何一つなかった。不安な点もオペレーターが解消してくれたので、誰にでもおすすめできる。(30代男性)
上記のとおり、アコムもプロミスもポジティブな口コミは非常に多く、サービスとしても信頼されていることがわかります。もちろんネガティブな口コミもありますが、その多くが審査結果への不満や、申込みに必要な個人情報を細かく聞かれた等であるため、基本的には初めての利用でも安心できる消費者金融である、と言えます。
⑧アコムとプロミス、融資スピードが早いのはどっち?
消費者金融を比較するうえで「審査スピード」は消費者金融利用者のニーズに応え、顧客満足度を高めるため重要です。アコムとプロミスの審査から融資までのスピードは次のとおりです。
上記のとおり、単純な融資スピードで比較するとプロミスの方が早いです。最短3分での融資というのは業界最短レベルの早さであり、実際に申し込みから数分で借りられたという口コミもあるため、信頼性は高いです。
審査スピードが早いことの利点は、緊急時にも対応できるということです。たとえば店舗に入ってからお金がないことに気づいたケースや、病気や怪我ですぐに病院に行く必要が生じたケースなどが挙げられます。プロミスならそのような状況でも対応が可能なので、この点でのアドバンテージは大きいです。
ただしアコムの「最短20分」が遅いわけではなく、これでも十分早い方であり、即日融資を求める多くの利用者は不満を感じないでしょう。そのため多くの方にとって判断材料となるのは、審査スピード以外の部分であると予測されます。
⑨アコムとプロミス、審査受付時間が長いのはどっち?
消費者金融は審査受付時間が長い方が利便性が高いです。なぜなら平日だけでなく土日・祝日でも審査および融資が可能な方が「すぐ借りられる」という安心感が担保されるからです。アコム・プロミスの審査受付時間は次のとおりです。
上記のとおり、どちらも土日・祝日の審査および融資に対応しており、夜の21時までなら即日融資が可能です。21時を過ぎた申込みの場合は、翌日以降の融資になる点も同じです。
ちなみに、誤解されやすい「ネット受付時間」と「審査受付時間」は異なるものです。ネット受付時間が24時間と表記していてもそれは当然なので、消費者金融を比較する際はそれぞれの「審査受付時間」に注目しましょう。
⑩アコムとプロミス、無利息期間の条件は同じ
消費者金融の無利息期間とは、文字通り利息が発生しない返済期間のことです。アコム・プロミスともに無利息期間が用意されていますが、実は「開始日」に関して次のような違いがあります。
- アコム:「契約日」の翌日から30日間
- プロミス:「初回借入日」の翌日から30日間
このとおり、アコムの無利息期間は契約した日の翌日からスタートしますが、プロミスはあくまで最初に借り入れた日の翌日からスタートします。
基本的に消費者金融は申し込みが完了したらすぐに借り入れる方が多いため、大きな違いにはなりません。しかしプロミスはすぐに借入しなくても無利息期間を消費しないため、将来のために「先に申し込みだけしておく」ということが可能です。
⑪アコムとプロミス、アプリの利便性が高いのはどっち?
最後にアコムとプロミス、それぞれが提供しているアプリの利便性の違いを比較してみましょう。次の表をご覧ください。
比較項目 | アコム「myac」 | プロミスのアプリローン |
アプリ単体での申し込み | ◯ | ◯ |
カードレスで借入手続き | ◯ | ◯ |
返済手続き | ◯ | ◯ |
利用状況の確認 | ◯ | ◯ |
生体認証ログイン | ◯ | ◯ |
上記のとおり、アコムとプロミス両方がアプリ単体での申し込みから借入・返済や利用状況の確認に対応しています。またセキュリティを向上させる生体認証ログインにも対応しているなど、アプリとしての利便性はどちらも同じくらい高いといえます。
【結論】プロミスとアコムはそれぞれこんな人におすすめ!
次は結論として、プロミスとアコムはそれぞれどのような人におすすめできるのか解説します。
プロミスがオススメな人
大手消費者金融の「プロミス」をおすすめできる人は、主に次のような人です。
- 何よりも審査の早さを重視したい
- 初回はとにかく低金利で借入したい
- 無利息期間を有効に活用したい
プロミスの最大の特徴はやはり「最速3分」という早さであり、一刻も早く現金を手に入れて問題を解決したい人におすすめできます。消費者金融の審査で待たされる時間がストレスと感じる人も多いため、ニーズは高いでしょう。
また最高金利が「0.2%」ほど低いことや無利息期間が無駄に消費されない点などは、最終的に総返済額を減らすことにもつながるため、とにかく低コストで借りたい方にもプロミスはおすすめできます。
アコムがオススメな人
大手消費者金融の「アコム」をおすすめできる人は、主に次のような人です。
- 審査落ちすることに不安がある
- 大口での利用予定がある
- 今後も消費者金融を利用したい
アコムは審査の柔軟さに定評があり、あくまで数字上ですが成約率は約4割とかなり高いため、過去の延滞等で信用状態に不安がある方は、アコムがおすすめです。同様の理由で、他社消費者金融の審査に落ちるような人でも、アコムは検討の余地があるでしょう。
また、1回だけでなく2回目以降の利用予定があり、将来的にもっと大きなお金を借入できるようにしたい方も、最低金利が「3.0%」と低く、融資限度額が800万円であるアコムをおすすめします。
【どっちがいい?】プロミスとアコムの比較に関するFAQ
最後に、プロミスとアコムの比較に関してよくある5つの質問に回答していきます。
銀行カードローンとアコム・プロミスはどちらが審査が不安な方におすすめ?
アコム・プロミスともに審査が柔軟であり、収入が不安定なアルバイト・パート職でも借りやすいため、どちらもおすすめできます。ただし最新データではアコムの方が成約率が高いため、より高いレベルで審査が柔軟だといえるのはアコムです。
融資までのスピードはどっちのほうが早い?
申し込みから審査・融資までのスピードは、最短3分という業界最高レベルの早さを誇るプロミスに軍配が上がります。より切羽詰まった状況にも対応できる点や、Web完結・原則職場連絡なしである点も同時に高く評価できます。
プロミスとアコム使いやすいのはどっち?
プロミス・アコムどちらも利便性が高いので、基本的にはどちらを契約しても使いにくく感じることはないでしょう。ただし唯一影響が大きいのは「無利息期間の違い」であり、期間の開始日に余裕があるプロミスは、とりわけ利便性が高い消費者金融だと評価できます。
プロミスとアコムバレにくいのはどっち?
プロミスとアコムはどちらもWebまたはアプリで完結する申込みに対応しており、自宅への郵送物もありません。また原則職場への電話連絡も回避できるため、どちらを申し込んでも基本的に他の人にバレることはない、といえます。
アコムとプロミス両方借りれる?
アコムとプロミスの両方から借りることは可能ですが、以下の点に注意が必要です。
- 借入総額が年収の3分の1を超えないようにする必要がある
- 短期間に複数社へ申し込むと、審査に悪影響を与える可能性がある
- 2社から借りることで返済負担が増加するため、確実に返済できる金額かを慎重に検討することが大事
法律上は両社から借りることは可能ですが、自身の返済能力を十分に考慮し、必要最小限の借入にとどめることが賢明でしょう。
また、どうしても複数社から借りる必要がある場合は、申込みの間隔を空け、多重申し込みにならないようにまずは1社だけ申し込んでみることをおすすめします。
まとめ
すでに信頼性が高く多くの利用者がいる大手消費者金融のアコムとプロミス、どっちが良いかは利用者が求めるサービスや、借りる予定の金額等によって変わります。
今回解説したように、同じような内容のサービスであっても、実際は重要な違いがあることが多いです。そのため消費者金融を選ぶ際は公式サイトや比較サイト、口コミサイトやSNS等の情報をもとに、自分にとってベストな選択はどれか考えてみましょう。