CO2を出さない自然に優しいグリーン電力会社のしろくま電力は「怪しい」という評判があります。
怪しいと言われる評判はなぜなのか、利用者の口コミと合わせてメリットとデメリットなどを検証してみましょう。
しろくま電力の料金プラン、大手電力会社との料金比較でどれくらいお得に安く電気料金を抑えることができるのか、1人暮らし、2,3人、家族など世帯別で解説していきます。
しろくま電力はどんな電力会社なの?
しろくま電力は2016年10月に東京都港区で設立されたグリーン電力会社です。設立時の社名は株式会社afterFITでしたが、2024年3月に現在のしろくま電力株式会社に改名しました。
電力はグリーンに特化していて、太陽光事業に加えて風力発電事業にも着手、現在は発電と送電と売電の電力3事業を展開中です。
会社設立当時から「再生可能エネルギーを意味のあるものにする」というミッションを掲げて運営されています。
名称 | しろくま電力(ぱわー) |
運営会社 | しろくま電力株式会社 |
本社所在地 | 東京都港区芝大門2⁻4⁻6 豊国ビル |
設立 | 2016年(平成28年)10月 |
代表者 | 谷本 貫造 |
事業内容 | グリーンエネルギーに関する課題解決事業/電力事業/系統用蓄電池事業/太陽光事業 |
電力供給エリア | 沖縄・離島以外の日本全国 |
公式サイト | https://af.shirokumapower.com/ |
しろくま電力は「他の電力会社より安い」とPRしています。大手電力会社と比較してどれくらい安いのかを世帯別で見てみましょう。(出典:しろくま電力公式サイト)
単身世帯:1ヶ月の契約電力=30A/電力使用量=150kWh
電力会社 | 1ヶ月の料金 | しろくま電力 | 年間料金の差額 |
北海道電力 | 5,287円 | 4,516円 | 19,252円(26%) |
東北電力 | 4,281円 | 4,594円 | 6,244円(10%) |
東京電力 | 4,112円 | 4,569円 | 4,516円(7%) |
中部電力 | 4,188円 | 4,531円 | 5,884円(10%) |
北陸電力 | 4,301円 | 3,778円 | 16,276円(26%) |
関西電力 | 2,833円 | 3,094円 | 6,868円(15%) |
中国電力 | 3,845円 | 3,401円 | 15,328円(27%) |
四国電力 | 3,825円 | 3,319円 | 16,072円(28%) |
九州電力 | 3,297円 | 3,867円 | 3,160円(6%) |
2人世帯:1ヶ月の契約電力=30A/電力使用量=250kWh
電力会社 | 1ヶ月の料金 | しろくま電力 | 年間料金の差額 |
北海道電力 | 8,567円 | 6,867円 | 30,400円(25%) |
東北電力 | 6,936円 | 7,037円 | 8,788円(9%) |
東京電力 | 6,791円 | 7,035円 | 7,072円(7%) |
中部電力 | 6,744円 | 6,972円 | 7,264円(7%) |
北陸電力 | 6,875円 | 5,737円 | 23,656円(23%) |
関西電力 | 5,068円 | 5,118円 | 9,400円(12%) |
中国電力 | 6,796円 | 5,561円 | 24,820円(25%) |
四国電力 | 6,685円 | 5,439円 | 24,952円(25%) |
九州電力 | 5,311円 | 5,865円 | 3,352円(4%) |
3~4人世帯:1ヶ月の契約電力=40A/電力使用量=400kWh
電力会社 | 1ヶ月の料金 | しろくま電力 | 年間料金の差額 |
北海道電力 | 14,307円 | 10,724円 | 52,996円(26%) |
東北電力 | 11,683円 | 11,012円 | 18,052円(11%) |
東京電力 | 11,513円 | 11,024円 | 15,868円(9%) |
中部電力 | 11,170円 | 10,924円 | 12,952円(8%) |
北陸電力 | 11,210円 | 8,956円 | 37,048円(23%) |
関西電力 | 8,719円 | 8,154円 | 16,780円(13%) |
中国電力 | 11,434円 | 8,801円 | 41,596円(25%) |
四国電力 | 11,326円 | 8,619円 | 42,484円(26%) |
九州電力 | 8,948円 | 9,152円 | 7,552円(6%) |
4人以上の世帯:1ヶ月の契約電力=50A/電力使用量=500kWh
電力会社 | 1ヶ月の料金 | しろくま電力 | 年間料金の差額 |
北海道電力 | 18,333円 | 13,405円 | 69,136円(27%) |
東北電力 | 15,103円 | 13,765円 | 26,056円(12%) |
東京電力 | 14,897円 | 13,780円 | 23,404円(11%) |
中部電力 | 14,318円 | 13,655円 | 17,956円(9%) |
北陸電力 | 14,257円 | 11,195円 | 46,744円(22%) |
関西電力 | 11,253円 | 10,178円 | 22,900円(13%) |
中国電力 | 14,597円 | 10,961円 | 53,632円(25%) |
四国電力 | 14,537円 | 10,739円 | 55,576円(26%) |
九州電力 | 11,579円 | 11,440円 | 11,668円(7%) |
世帯別の料金差を見ると、北海道・北陸・中国・四国エリアではしろくま電力が圧倒的にお得なのが分かります。唯一、九州エリアだけは九州電力の方がしろくま電力よりも安い料金でした。
しろくま電力が怪しい・やばいと言われる理由
しろくま電力に対して「怪しい」「やばい」という意見があるのは事実です。
その理由は、大手電力会社より安い基本料金であること、グリーン電力会社であることのようです。
電気料金の安さについて喜びと共に疑惑を感じる人が多く、太陽光発電などのグリーン電力に対して反発や疑念を抱いている人も少なくありません。
この側面からしろくま電力に対してネガティブな意見が出やすくなっているのです。
しかし、こういった意見は事実に裏打ちされたものではありません。
しろくま電力を利用した人達はどういった印象を持っているのかを次章以降でチェックしてみましょう。
口コミ・評判からわかるメリット・デメリット
この章では、しろくま電力の口コミと評判を紹介します。
最初に、代表的なメリットとデメリットをご覧ください。
しろくま電力のメリット
- 再エネ100%のグリーン電力なので環境に優しい
- 大手電力会社より基本料金が安い
- 初期費用と解約金が不要
- お得なキャンペーンを実施している
しろくま電力はグリーン電力を活用しているので、環境負荷を下げられます。
大手電力会社よりベースとなる料金が安いので、年間の電気料金が1万円前後安くなります。
初期費用と解約金がかからないので、好きなタイミングでの加入と解約が可能です。
実施中のキャンペーンでさらにお得に電気を利用できます。
しろくま電力のデメリット
- 新しい電力会社なので知名度と信頼性が高くない
- オール電化の場合には電気代が高くなる可能性がある
- 燃料費が高騰すると電気代が高くなるリスクがある
- 沖縄エリアと離島では利用できない
しろくま電力は2016年に設立された会社なので、知名度・信頼度共に高いとは言えません。
2024年時点でオール電化プランがないので、オール電化の家庭では電気代が高くなる可能性があります。
電力卸売市場価格が高騰した際にも電気代が高くなるというリスクがあります。市場価格に連動した「電源調達調整費単価」と、急な料金高騰に備える「料金高騰準備金」という独自の費用が加算されますので、燃料費高騰などで電力の市場価格が上がっている時期は注意が必要です。
また、沖縄エリア及び離島で利用できないのも残念な要素です。2024年5月時点では沖縄・離島のサービス開始予定はありません。
メリット・いい口コミ
![](https://erevista.co.jp/media/wp-content/uploads/2021/04/スクリーンショット-2021-04-09-12.39.18.png)
![](https://erevista.co.jp/media/wp-content/uploads/2021/04/スクリーンショット-2021-04-09-14.01.38.png)
![](https://erevista.co.jp/media/wp-content/uploads/2021/04/スクリーンショット-2021-04-09-12.39.18.png)
デメリット・悪い口コミ
![](https://erevista.co.jp/media/wp-content/uploads/2021/04/スクリーンショット-2021-04-09-14.01.38.png)
![](https://erevista.co.jp/media/wp-content/uploads/2021/04/スクリーンショット-2021-04-09-12.39.18.png)
![](https://erevista.co.jp/media/wp-content/uploads/2021/04/スクリーンショット-2021-04-09-12.39.18.png)
しろくま電力の特徴3つ
しろくま電力の特徴を解説します。しろくま電力を利用する際のメリットでもある特徴3つをご覧ください。
初期費用・解約金なし
しろくま電力は加入も解約もお手軽にできます。お金がかからないからです。
加入時に必要な費用はなく、解約手数料も請求されません。加入時のキャンペーンなどの契約内容によっては解約金が必要になることがあるので、しろくま電力でご確認ください。
未払いの電気料金がある場合には残額を一括で支払わなければならない点も覚えておきましょう。
キャンペーンでお得になる
2024年5月時点で、新規契約者向けのキャンペーンはありません。期間限定でキャンペーンを実施することがあり、キャンペーンで電気料金がさらに低価格になります。
キャンペーンは月ごとに実施されることが多いので、月初めに公式サイトで確認しましょう。
大手電力会社より25%OFF
しろくま電力の最大の特徴であり利点と言えるのは、大手電力会社より料金が最大で25%オフになることです。
特に、北海道地方・北陸地方・中国地方・四国地方は現地の電力会社よりかなり低料金になるので、これらの地方に住んでいる場合は切り替えを推奨します。それ以外の地方でも、年間の料金差が10,000円以上の場合には切り替えた方がお得です。
しろくま電力の料金プラン
公式サイトに記載されている一般家庭向けのしろくまプランの地域別料金を紹介します。現在支払っている電気料金と比較してみましょう。
北海道・東北エリア
北海道エリア
基本料金
契約アンペア数 | 料金 |
10A | 330.00円 |
15A | 495.00円 |
20A | 660.00円 |
30A | 990.00円 |
40A | 1320.00円 |
50A | 1650.00円 |
60A | 1980.00円 |
電力量料金
電力消費量 | 料金 |
最初の120kWhまで | 28.50円 |
120kWhから280kWhまで | |
280kWh以上 |
東北エリア
基本料金
契約アンペア数 | 料金 |
10A | 310.00円 |
15A | 465.00円 |
20A | 620.00円 |
30A | 930.00円 |
40A | 1240.00円 |
50A | 1550.00円 |
60A | 1860.00円 |
電力量料金
電力消費量 | 料金 |
最初の120kWh | 23.80円 |
120kWh~280kWh | |
280kWh以上 |
関東エリア・中部エリア・北陸エリア・九州エリア
関東エリア・中部エリア・九州エリアの3エリアの基本料金は同額で、電力量料金は異なります。
関東エリア・中部エリア・九州エリア基本料金
契約アンペア数 | 料金 |
10A | 290.00円 |
15A | 435.00円 |
20A | 580.00円 |
30A | 870.00円 |
40A | 1160.00円 |
50A | 1450.00円 |
60A | 1740.00円 |
電力量料金:関東エリア
電力消費量 | 料金 |
はじめの120kWhまで | 24.70円 |
120kWhから280kWh | |
280kWh以上 |
電力量料金:中部エリア
電力消費量 | 料金 |
120kWhまで | 24.50円 |
120kWh以上280kWh | |
280kWh以上 |
電力量料金:九州エリア
電力消費量 | 料金 |
~120kWh | 22.40円 |
120kWh~280kWh | |
280kWh~ |
北陸エリア
基本料金
契約アンペア数 | 料金 |
10A | 280.00円 |
15A | 420.00円 |
20A | 560.00円 |
30A | 840.00円 |
40A | 1120.00円 |
50A | 1400.00円 |
60A | 1680.00円 |
電力量料金
電力消費量 | 料金 |
最初の120kWhまで | 20.60円 |
120kWh以上280kWh以内 | |
280kWh以上 |
関西エリア・四国エリア・中国エリア
この3エリアは基本料金の料金表示が他のエリアと異なってます。
関西エリア
基本料金(最低料金)
1契約あたり | 料金 |
関西電力は最初の15kWhを含む | 400.00円 |
電力量料金
電力消費量 | 料金 |
最初の120kWhまで | 22.80円 |
120kWh以上280kWh以内 | |
280kWh以上 |
四国エリア
基本料金(最低料金)
1契約あたり | 料金 |
四国電力は最初の11kWhを含む | 400.00円 |
電力量料金
電力消費量 | 料金 |
最初の120kWhまで | 23.70円 |
120kWh以上280kWh以内 | |
280kWh以上 |
中国エリア
基本料金(最低料金)
1契約あたり | 料金 |
中国電力は最初の15kWhを含む | 530.00円 |
電力量料金
電力消費量 | 料金 |
最初の120kWhまで | 24.60円 |
120kWh以上280kWh以内 | |
280kWh以上 |
使用量の多い家庭や店舗向けの電気料金は公式サイトでお確かめください。
しろくま電力のキャンペーン情報
2024年5月現在、新規契約者向けのキャンペーンはありません。
折々に期間限定のキャンペーンを実施しているので、公式サイトでキャンペーンの実施状況を確認しましょう。
しろくま電力のよくある質問
しろくま電力をこれから利用したい人が多くの質問を公式サイトに送っています。その一部とそれに対する回答を紹介します。
しろくま電力の解約方法は?
解約は、公式サイトの問い合わせフォームまたはカスタマーサポートから行えます。
現住所での電力会社乗換の場合は、しろくま電力の解約手続きは不要です。他の電力会社に新規契約申込をすることで、前の電力会社は自動で解約されます。
引越しをする場合は、自分で解約手続きが必要です。問い合わせフォームまたはカスタマーサポートに連絡してください。
しろくま電力に契約期間はあるの?
ありません。利用者の都合の良いタイミングに加入でき、同じように解約できるのもしろくま電力の長所の1つです。
しろくま電力はなぜ安い?
しろくま電力が安いのは、大手電力会社よりも基本料金・電力料金が安く設定されているからです。
同じ電気の使い方でも、電気料金が安くなる可能性が高くなります。
ただし、しろくま電力では、市場価格に連動した「電源調達調整費単価」と、急な料金高騰に備える「料金高騰準備金」という独自の費用が加算されます。
燃料費高騰などで電力の市場価格が上がっている時期は、大手電力会社よりも電気料金が高くなる可能性があるので注意が必要です。
しろくま電力は開通するまでどのくらいかかる?
現在の住居で切り替える場合、申し込んだ後5日から10日(土日祝以外の営業日)で契約が完了します。原則では最初の検針日にしろくま電力に切り替わります。
転居で切り替える場合、申し込んでから土日祝以外の5営業日くらいで契約が完了し、利用者が希望した日からしろくま電力が開通します。希望日は5日以上1ヶ月以内から選択可能です。
登録情報などに不備があると、上で紹介した日数より時間がかかるのでご注意ください。
しろくま電力は違約金がある?
基本的に途中解約でも違約金は発生しません。違約金は契約期間を待たずに解約した場合に請求されます。しかし、しろくま電力は契約期間がないため、いつ解約しても違約にならないからです。
しかし、利用者の申し込みによって発生した工事費の負担金などの費用は利用者自身で支払います。
しろくま電力の初期費用はいくら?
しろくま電力への乗換で初期費用は発生しません。
ただし、乗換前の電力会社の解約金や違約金が発生する場合はありますので、申し込み前に確認しておくようにしましょう。
しろくま電力の親会社は?
しろくま電力は、しろくま電力株式会社が運営する新電力です。
株式会社afterFITが2024年3月1日に社名を変更しています。親会社やグループ会社はありません。
まとめ
しろくま電力は低価格で利用可能で、さらにグリーン電力なので環境負荷も軽減されるという2つの大きなメリットがあります。
特に、年間で見るとかなりの額を節約できるのは大きな利点です。
他電力会社との料金差などをチェックし、しろくま電力利用のシミュレーションにお役立てください。