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【時事NEWS】再エネ事業者倒産数過去最多について弊社代表イシノが語ります

こんにちは!
今日は少し真面目なお話。
先日スマホを見ているとこんなニュースが…


再エネ発電事業者の倒産、2024年度は過去最多52件


エレビスタでは再生可能エネルギー・カーボンニュートラル事業を展開しており
業界No1の太陽光発電セカンダリプラットフォーム「SOLSEL(ソルセル)」等の運営を行っています。

そんな会社がこのニュース取り上げない訳にはいかないんです。
各ニュース媒体で取り上げられている今回の件ですが
コメントにはネガティブな意見も溢れていました。

ということで今回はエレビスタの代表イシノに解説してもらおうと思います。
あ、イシノがエレビスタを創業するまでの経緯を知りたい方はまずこちらを。

なぜ再エネ事業者が倒産しているのか?

──ちょっと今日はネガティブなことも色々伺うと思います。

全然OKなんでも聞いて!

──まず今回ニュースのタイトルにもなっていますがなぜ再エネ発電の事業者が倒産しているんですか?

前提として再エネ発電の事業者って言葉が広いんだよね。
ニュース見たんだけど実際に倒産しているケースが多いのは
発電所を持っている事業者。
倒産している理由は大きく4つあると思ってる。

──1つずつわかりやすく教えてください!

まずは購入時に楽観的な甘いシミュレーションをしている。
もっと分かりやすく言うと高値で買ってしまっているということ。
発電事業者ってEPC(建設会社)から発電所を買うんだけど
その金額が、金利含めたローン、固定資産税等の税金、経費といった引かれるお金のシミュレーションが甘くて回収ができなくなってしまったパターンだね、ニュースにも軽く書かれてるけど。

──それは建設会社側に悪意があるような気もしますが…

全てとは言えないんだけど利益を得る目的の悪意ある建設会社が昔は多かった。
やっぱり再エネ事業って最近のものだから
ポジティブでない企業も入り込みやすかったんだよね。
FITによる利益性の高さと国が保証していることを
逆手に取って騙そうとする人たちがいたのは事実。
金融機関も詐欺に気づかず「国が推進してるなら」って融資を出してしまうという。
前述した通り金利含めたローン、固定資産税等の税金、経費が
購入額が高すぎるあまり赤字になるってことだね。

──なるほどありがとうございます。FITについて後で詳しく伺いたいんですがまずは2つ目の理由を教えてください!

2つ目は自然災害などによるトラブル。
自然災害の中でも雪災、水害(津波・洪水)、土砂災害は保険を適用できなくて
それらによって維持が困難になったってパターンかな。

──逆に保険が適用される災害ってなんですか?

雷・火災・風災は適用される!

──では3つ目を教えてください!

盗難。自然災害ではなく人災だね。

──盗難って発電所が盗まれるんですか?

発電所じゃなくて太陽光発電にあるケーブルが盗まれる事件が結構起きたんだよね。
溶かすと銅になるからお金になるという背景。
盗難は2回目以降保険適用外だから盗難被害による倒産もある。
今は盗難対策をしている事業者がほとんどかな。

──では4つ目は?

電力会社による出力制御。
九州エリアを中心に発生したんだけど電力会社が買わないってケースが起きたんだ。
昼に電力を買ってくれっていう需要が高まりすぎて
電力会社側が買えないっていうケース。
FITでも想定外のことだったんだけど
こうなっちゃうとシミュレーション通り行かないよねって話。

FITについて

──ニュースを見ているとFITが原因ではないかと言われてるんですが…

全く関係ないね。これはポジショントークではなく本当に関係がない。

──そうなんですか!?そもそもFITってなんですか?

FITって言うのは固定買取制度のことで再生可能エネルギーで発電した電気を
電力会社が一定期間、一定の金額で買い取ることを国が約束する制度。

──ニュース見ているとその価格が下がっていると記載されていたんですけど、本当に倒産に関係ないんですか?

これ本当に勘違いしている方が多いんだよね。

──勘違い?

2つあってまずひとつは購入後にFITが下がることはない
20年間約束されるから。これ見て。

──本当ですね!でもやはりFIT単価自体は2012年から下がり続けてますね。

それがもうひとつなんだけど、確かに年々FIT単価は下がってるんだけど
コストそのものもめちゃくちゃ下がってるんだよね。
だから購入価格も下がってるからFITが下がっても問題ない。
つまりFIT単価が高い発電所も、低い発電所も利回りは同じということ。

──知らなかったです!それなら今倒産している理由はFIT関係ないですね。
でもそもそもなんで国は再エネを保証しようとするんですか?

理由としては再エネ投資等を通じて民間に積極的に再エネへの参入を促進したってことなんだけどどうしてだと思います?

──先進国の中で圧倒的にエネルギー自給率が低いから…ですよね?

そう!!!
このグラフ見たら分かるんだけど圧倒的に低い。これでも上がった方なんだけど。

──じゃあ上がってきてるんですか?

これが再エネの話に繋がるんだけど日本は自然を活かした再エネでしか自給率を上げられない。
実際2011年に震災で原発が使えなくなって6%台まで下がったけど
再エネによって13.3%まで上がってる
もっと言うとその中で最もシェアがあるのが太陽光発電なんだよね。
と言いつつ、低いと言われる食料自給率でさえ38%だから
もっと上げていかないとって思ってるけどね。
ロシアウクライナ問題で電気代高騰って言われてるけど
今のエネルギー自給率だと、万が一有事とか起きたらとんでもないことになる。

事業社倒産による国民が感じている不安について

──では話を元に戻すんですが、今回のニュースで倒産した会社が保有していたパネルが放置されるのではないか?もしくは税金によって撤収されるのではないかという声もありますが。

それはないね。不動産と同じで新たな買い手が出てくる。
基本的に高値で買いすぎたことが理由だから発電所自体に問題はない。
自然災害はちょっと例外だけど復旧だってできるし。

──ちなみに倒産理由のひとつでもあった盗難についてはエレビスタとして対策はしてるんですか?

「SOLSEL」で扱っている発電所は盗まれる恐れがある銅線ケーブルそのものを覆っている!実際盗難の被害は報告されていない。

──ありがとうございます!ニュースのコメント蘭を見ると政府がちゃんとサポートしていないっていう声もあるかと思えば政府がFIT制度を作ったから悪いとか矛盾する意見が溢れているんですが実際のところはどうなんでしょうか?

これがちょっと複雑で。大前提として経産省は再エネを活用してエネルギー自給率の促進を進めて行きたい。
一方でFIT制度を作ったのは民主党政権時代なんだよね。
政府としてもエネルギー自給率を上げるために再エネは必要って思ってるけど、民主党批判する風潮は今もあるしね〜っていう非常に複雑な話。
で、僕はタッチしない範疇かな。
政治家ではなく実業家だし、エレビスタは国営企業ではなく民間企業だからね。

カロリーからキロワットの時代へ

──では未来の話をしたいのですがFITが無くなった後どのように再エネ業界は変化すると考えますか?

ボクはFITは終わったんじゃなくてこの10年間で役割を果たしたと考えている
次のステージNon FITの時代を迎えたってイメージだね。
もう国じゃなくて企業がFITのように固定買取制度を進めていく流れになる。

──じゃあFIT制度は成功したと捉えられてるんですね。

やっと国の補助がなくなっても問題ない状態になったと考えてる。
FITが終わって再エネが減るなんて国は考えてなくてどんどん増えていく。
ほらこれが国の目標。

──ありがとうございます!
それでは最後に変化する業界の中でエレビスタとしての想いを教えてください!

日本は半世紀以上に渡って化石燃料に頼っていた。依存度は80%だよ。
それがようやく再生可能エネルギーによって変わっていく。
カロリー(炭素)からキロワット(電気)の時代になる。
日本が自分の足で歩けるようになると考えている。
エレビスタとしてはその一助になるように再生可能エネルギーを増やしていきたいと考えています!!!

──熱いお言葉ありがとうございます!!


新しいものに批判はつきものとよく言いますが
エレビスタは信念を持って再生可能エネルギー、
もっと言うと日本のエネルギー自給率と向き合っていきたいと考えています。

興味を持ってくださった方は是非ご応募ください!


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